先生の想い
ピアノ教室立ち上げのキッカケ
私は6歳からピアノを習い始めました。
引っ越しにより先生が変わったり、練習が嫌になる時期もありましたが、どこかで聴いたことがある曲を段々と先生が与えて下さるにつれ、
自然と音楽の道を志す様になりました。
音学大学卒業後、私は社会人としての常識を身に付けたいと考え一般企業に入社しました。
その当時の私はコピーひとつ満足に取れない新人社員でした。
音楽と云う限られた世界しか知らなかった私は、そこでビジネスマナーや仕事に対する姿勢を勉強させてもらえました。
そうして会社員として働いているうちに、ふとある事に気が付きました。
「楽器ができたら、もっと趣味が広がったかもしれないのに」
職場や取引先の会う相手、ほとんど全ての人に
「実は自分も昔はピアノを習っていたが途中で嫌になって辞めてしまった」と打ち明けられるのです。
「何か楽器ができたらもっと趣味が広がったかもしれない。でも今じゃ楽譜も読めないし、辞めた事を大人になって後悔している」
「社会人になったら趣味はとても大切だ。家と職場の往復ばかりで虚しさを感じる。子供の頃にしていた習い事をもう少し形になるまで続けておけば良かった」
その言葉に私は大きな衝撃を受けました。
音楽を専門として勉強してきた私の周りには、当然の様に「音楽が大好き」な人間しかいなかったからです。
ピアノを習っている人が多い事は知っていましたが、その半数が途中で辞めてしまっている事実に気が付いていませんでした。
習った事を後悔させない音楽教室を目指して
『こんなに大勢の人がピアノを習っていたのに、ろくろく基礎の力も身に付かないまま辞めてしまう。
しかもそれを後になって後悔させるピアノレッスンって一体何なんだろう?』
私は考え続け、一つの答えを導き出しました。
『だったら習った事を後悔させない音楽教室を作ればいいんだ!』
そして私は自分の理想とする音楽教室を立ち上げるべく、お世話になった会社を退職しました。
生徒さん達の頑張る姿に励まされています
『学んだ事がいつか本人の役に立つ事を目指して』
この想いを胸に今日まで教室を続けてきました。
嬉しい事に9割の生徒さんは5年以上通ってくれています。
中には10年以上続けてくれている方もいます。
学業や部活、他の習い事と並行してでも習い続けてくれる生徒さん達の頑張る姿に、誰よりも私自身が一番励まされています。
これからも初心の気持ちを忘れず、努力を重ねていきたいと思っています。
たけばやし音楽教室主宰 竹林 聖子