先輩ママの体験談
先輩ママの体験談 その1
大学生H君のお母様より頂きました。
発表会で抜群の音楽性で魅力的な演奏を披露してくれたH君ですが、幼稚園の頃から続けているピアノを「生涯の趣味」として、現在も毎週レッスンに来てくれています。
Q1.ピアノを習うきっかけは本人の意思ですか?それとも保護者ですか?
A. 保護者です。
Q2.実際に習い始めてレッスンを嫌がったことはありますか?それはいつ頃ですか?
A.曲が難しくなり、思うように弾けなくなった時。小学4年生の頃です。
Q3.その時、保護者はどのような対応をされたのですか?
A.「辞めたい」と言うので、辞めてもいいけど自分の口で先生に伝える様に言いました。
先生に自分で伝える事は、子供にとって勇気のいることだと思います。
伝えるためにはレッスンに行く必要があり、行くと本人の思いとは別にピアノの時間を過ごすので、辞めたい→レッスンを受ける→辞めたい原因の曲が上達してくる、それの繰り返しでした。
もし本当に本人が「辞めたい」と先生に告げたなら、先生が導いて下さるだろうと言う安心感もありました。
「辞めたい」という気持ちを受け止めつつ、ふんわりとした感じで見守っていた気がします。
ある時期を過ぎると練習をすれば結果に結びつくと分かり、難しい曲を弾けると喜びとなり、楽しみとなり、「辞めたい」とは言わなくなりました。
Q4.子供さんが長くピアノを続けた結果、保護者から見てプラスになった事は何ですか?
A.➀勉強の合間や試合の前日など、ピアノを弾く事で気持ちのバランスを上手に取っているように思われる事。
➁生涯を通じての趣味ができた事。
➂何かを継続していくという事の大切さを体得した事。
➃表現することの素晴らしさ、難しさを経験し、また色々な人の表現方法に触れる機会を得た事。
⑤家の中にピアノの音がいつも鳴っていて、癒される事。
先輩ママの体験談 その2
中学1年のY君のお母様から頂きました。
Y君は大学生のお姉さんがいて、お姉さんのMさんも受験に本腰が入る高校3年の夏まで続けてくれていました。
Q1.ピアノを習うきっかけは本人の意思ですか?それとも保護者ですか?
A.本人の意思です。先に姉が通わせて頂いていた事もあり、自分も小学生になったら習いたいと思っていたようです。
Q2.実際に習い始めてレッスンを嫌がったことはありますか?それはいつ頃ですか?
A.普段は家であまり練習していなくても平気でレッスンに通う息子ですが、発表会前などは家での練習を必然的にせざるを得なくなり、そんな時は上手く弾けず、時々嫌になっている事があります。
また部活などで疲れて帰ってきた時、「めんどくさいな~」とつぶやいていることも・・・。
Q3.その時、保護者はどのような対応をされたのですか?
A.基本的に本人の意思に任せていますが、発表会前に上手く弾けない時などは、励ましたり、少しずつ上手くなっている事を伝え褒める様にしています。
Q4.子供さんが長くピアノを続けた結果、保護者から見てプラスになった事は何ですか?
A.ピアノに限らず、色々な音楽に興味を持つようになりました。
また日本の伝統芸能や舞台美術などにも興味を持って見る様になりました。
普段は根気が続かず勉強も集中できないのですが、何度か発表会やおさらい会を経験する事で、少しずつですが集中力や最後までやり遂げる力が身についてきたと思います。
先輩ママの体験談 その3
高校生Nさんのお母様から頂きました。
現在は娘さんの代わりにお母様ご自身がレッスンに来てくれています。
Nさんとはかれこれ10年以上のお付き合いになり、今回のアンケートにあたって用紙をはみ出すほどの体験談を寄せて頂きました。
Q1.ピアノを習うきっかけは本人の意思ですか?それとも保護者ですか?
A.子供が4歳の時、母の意思で始めました。
Q2.実際に習い始めてレッスンを嫌がったことはありますか?それはいつ頃ですか?
A.小さい頃に嫌だった事があると本人は言っていますが、記憶にありません。
小学校高学年以降はレッスンそのものは楽しかったようですが、教室までの往復(1時間)と週末の休みたい時にレッスンに行かなければいけない事、日々の練習は明らかに「めんどくさーい」と言う気持ちが態度に表れていました。
Q3.その時、保護者はどのような対応をされたのですか?
A.「いつでも辞めていいよ」と言っていました。20回くらいは真剣に言ったと思いますが、本人が辞めると言わないので続けました。
Q4.子供さんが長くピアノを続けた結果、保護者から見てプラスになった事は何ですか?
A.➀人生で最高の友人ができました(はず)
➁中学生以降、毎週レッスンに通う事は本当に大変だったと思いますが、続けた事で「ショパンの英雄ポロネーズを弾く」という夢を実現する事が出来ました。
本当に続けて良かったです!「継続は力なり」「頑張れば夢はかなう」という事を、身をもって実感した事と思います。
また小学校1年生の時に私と約束した「英雄ポロネーズが弾けるまでピアノを続ける」事を高校2年生で実現した事実を、履歴書や推薦書に自分の長所として記載できます。
➂発表会に出る事で、一発勝負の本番にやたらと強くなりました。
中学校時代のアンサンブルコンクールの際に、緊張で挙動不審になる生徒達の中、あまりの平常心ぶりに先生から感心されていました。
本当かどうか分かりませんが、本人曰く「受験や面接も結構得意」だそうです。
➃自宅でショパンやベートーヴェンやバッハの生ピアノ演奏が聴けて、「うわ~、嘘みたい」と感動できます。
家族も喜んでいます。
⑤ピアノやクラシック音楽が、親子の共通の話題になりました。
一緒にコンサートに行ったり、その延長で美術展に行ったりミュージカルや落語も行ったりしています。
また学校でもピアノ自慢ができる機会も増え、ピアノ談義が出来る友人も出来ました。
後輩ママ達へのアドバイスをお願いします。
➀子供が取り組んでいる曲に保護者が関心を持って、「カッコいい」や「美しい」「好き」等、やる気が出る様な感想を伝えていました。
➁ピアノを弾くという行為は本当に大変で、練習を重ね、楽譜を暗譜し、人前で演奏する事がどれほどプレッシャーになるかを保護者は知っていて欲しいと思います。
でも仮に本番が失敗したとしても、保護者が暖かく受け止めてあげれば、いずれ子供は立ち直ってもう一度チャレンジしようとします。
➂教室内の他の生徒さんのレッスンを見学したり、一緒にレッスンを受けたり、発表会で他の生徒さんの演奏を聴いたりする機会を出来るだけ与えてあげました。
そうやって優秀な先輩方の演奏や、次に自分が弾いてみたい曲を見つけていました。
(講師より)御三方、お忙しい中、貴重な体験談をありがとうございました。
やはりどんなに優秀に見える生徒さんでも、小さい頃は「ピアノが嫌」な時期がありました。
保護者の方が講師を信頼して下さる事により、保護者と講師の二人三脚で子供達を引っ張ってこられたのだと思っています。
彼らの人生に少しでもプラスの作用が出来ているとすると、私自身も講師冥利に尽きます。