私的おススメ音楽読み物 その1
「四月は君の嘘」全11巻。
新川直司著、講談社コミックス。
2012年度マンガ大賞ノミネート、2013年講談社漫画賞少年部門受賞作品です。
2014年にアニメ化され、2016年には実写映画化が予定されています。
主人公の有馬公生(ありまこうせい)は幼少の頃から「天才少年」「神童」と呼ばれ、将来を有望されたピアニストでした。
しかしある事をきっかけにピアノの世界から離れてしまいます。
それ以降、鬱屈した日々を送っていた彼が14歳になった春、ヴァイオリニスト志望の宮園かをりと出会いお話は動き始めます。
主人公だけでなく、公生に思いを寄せる幼馴染やピアノにおけるライバルなど、登場人物たちの心象風景がピアノの名曲にのせて丁寧に描かれています。
ピアノがお好きな方にはおススメの青春マンガです。
私が一番好きなシーンが第7巻にあるのですが、コンサートで公生の演奏に少しずつ観客が引き込まれていく様子を「音が断続的につながるように、音楽を通して私達は共有している。知っている誰かと、知らない誰かと、世界中の誰かとつながっている」と描写しています。
全員分の発表会の感想を読ませてもらって、ふとこのシーンを思い出しました。
今回の発表会で、多くの方から「ホール全体が暖かい雰囲気だった」とおっしゃって頂けました。
それはきっと、舞台で頑張ってピアノを演奏している生徒さんとそれを客席で聴いている保護者やお客様、そして講師である私とが「音楽っていいな」という思いを共有できたからだと思います。
こちらのマンガを読まれた方は、もしかすると発表会のあの感動をもう一度体験できるかもしれません。
全11巻、今年のゴールデンウィークに一気読みはいかがでしょうか?
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