ピアノを弾く時の姿勢 強化編
レッスン時に大人の生徒さん達が口々に「発表会の時、普段より頑張って長時間練習したのですが、弾いているうちにだんだん腕が痛くなってくるんです」と言ってこられました。
その原因はずばり腕の余分な力を抜いて弾く「脱力」が上手くできてないからです。
しかしこの「脱力」、スポーツ界でもよく聞きますが口で言うのは簡単でも、早々出来るものでもありません。
「脱力」するにはまず姿勢から
以前に「ピアノを弾く時の姿勢」編でも書きましたが、「おしり・右足・左足」の3点で上半身の体重を支えていないと、姿勢を保つために無意識に腕や手が鍵盤に寄りかかって支えようとします。
これでは腕に負担をかけるばかりで余計な力を抜くことは出来ません。
まず椅子に腰かけた姿勢から見直すといいいでしょう。
写真の座り方ですと、足首から先が後ろに下がりすぎています。
正面の位置の鍵盤を弾いている間は気が付かなくても、正面から離れた鍵盤を弾く曲を練習し始めると少しずつ手や腕に力が入ってきてしまいます。
「おしり・右足・左足」の3点で支えているので、キレイな「良い姿勢」が出来ました。
しかしこの良い姿勢、手が体の正面に来る時は保ちやすいですが、端っこの鍵盤を弾く時は姿勢を維持するのが難しくなります。
太ももの内側の筋肉を使って支える
足の太ももには大きな筋肉がついているので、届きにくい端の鍵盤を弾く姿勢を維持する為には、そこを使わない手はありません。
私の教室ではテクニックの教本を弾く時に、膝の間にボールを挟んで弾いてもらう事があります。
ボールを落とさないよう挟み続けているこの体勢は、太ももの内側の筋肉を使わなければ維持できません。
足の筋肉を使う事が分かってくると、鍵盤の端の部分を弾く様な曲でも上半身がグラグラしないで安定した姿勢が保てます。
すると音色もより均一に揃ってきます。
何となくダラッと腰掛けて練習するのではなく、体のどの部分に意識を集中させて弾くかが大切です。
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