私的おススメ音楽読み物 その3
「のだめカンタービレ」全25巻。
二ノ宮知子著、講談社刊。
言わずと知れた、大ヒット「クラシック音楽青春漫画」。
ドラマ化、映画化、アニメ化もされた事でご存知の方も多いかと思います。
この漫画がきっかけで一部の人だけでなく、クラシック音楽が広く知られる様になりました。
あらすじは、指揮者を目指すも飛行機恐怖症で海外留学ができないでいる音大生、千秋真一が後輩であるピアノ科学生の野田恵(通称のだめ)と出逢い、彼女の変人ぶりに辟易しながらもその才能に少しずつ惹かれ、やがて自分自身も一歩踏み出し成長していくというお話です。
のだめちゃんを含めユニークで個性的な登場人物達や、ストーリー展開の面白さでついつい見逃しがちですが、私自身としてはこの作品のテーマはクラシック音楽についてまわる「なぜ自分の好きな様に演奏してはいけないのか」ではないかなと思っています。
特に主人公2人がパリに留学してから、その傾向が強いと感じます。
ピアノもそうですが、年若いうちですとついつい「自分のフィーリング」で演奏しがちになります。
ですがメロディー部分を美しく演奏することは当然の事として、一息でどこまで歌うかの「フレーズ」、音楽に動きを与える「リズム」、曲に重厚さを出す「ハーモニー」、それらを意識しつつ「拍子」や「テンポ」にも常に神経を張り巡らせてようやく「作曲者の意図」を感じ取る事が出来ます。
その上で「自分の解釈を加味する」事はあっても、全くの独自解釈は作曲者の真意に反する行為です。
などと偉そうな事を書きましたが、私もまだまだ修行の身。まずは「作曲者の意図に忠実に演奏する。」
折に触れて読み返し、自分に置き換えて私も原点回帰しています。
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