乳幼児の習い事

土曜日の２１時からＥテレで放映されている「すくすく子育て」と言う番組をご存知ですか？

お笑い芸人・アンガールズの山根良顕さんとタレントの優木まおみさんが司会を務め、全国から寄せられた子育てに関するお悩みや疑問をテーマに、専門家の意見を交えながらより良い「子育て」について考える番組です。

１月７日放送の回は「乳幼児の習い事」がテーマでした。

「いつから始めたらいい？」「自分の子供はどんな習い事が向いているの？」等、自分のお子さんの可能性を引き出してあげたい、才能を伸ばしてあげようと真剣に考えていらっしゃる親御さんも多いかと思います。

では習い事はいつごろから始めると良いのでしょうか？

乳幼児期の習い事は「遊びの一環」として捉える

スタジオの専門家の意見として「習い事が遊びの幅を広げていくようなものであれば、本人の為になるかと思います。反対に遊びを削ってしまう様なものであれば、あまり効果は見込めないかもしれない」との事でした。

また「３歳くらいまでに習いごとをさせると、その後の発育が変わってくるのではないか」と考える親御さんは多いと思いますが、色々な習い事をさせられる状況であっても、その全てが成果として帰ってくるかは未知数で、特に子どもが小さいうちは「これをやってみたい」「できるようになりたい」という気持ちがない限り、成果は上がらないということもわかってきました。

興味がないものを無理にさせても「強制された」という感覚が残り、人格的にも意欲がなくなってしまう可能性もあります。

子どもが「やりたいこと」の中で、最も喜ぶのは遊びです。色々な遊びを子どもにさせてみて、「これが大好きだ」と思うものに関しては思い切り挑戦させてあげ、 そういった土台を作った上で適した習い事をさせてあげるとより能力を伸ばすことができるのだそうです。

ですのでお子さんの適性をしっかり見極めてからスタートさせても、遅すぎるという事はないそうです。

ピアノの練習をさせるために「ごほうび」を与える方法は大丈夫？

番組の中にピアノを習っていて、もうすぐ発表会に出るという５歳の女の子が出てきたのですが、お母様曰く「家での練習をあまり自発的にしないので、練習したらシールを与えるといった『ごほうび作戦』をついやってしまうのですが、この方法で良いのでしょうか？」という質問がありました。

お家での練習の様子がＶＴＲで流れたのですが、女の子自身も「ここが難しいから練習しなくちゃいけないんだよね」ときちんと自覚している模様。

しかし「分かっちゃいるけどやりたくない」のが人間です。

確かにピアノは弾けるようになると楽しいですが、ピアノの楽曲とは全体を通して必ずどこかに「ここが弾きにくいなぁ」と感じる難所があるものです。

そこをどうやって攻略するかに「やりがい」や「楽しみ」を見出すのは、ずっと先の事でしょう。

専門家のご意見も「本人が本質的にピアノが好きなら問題は無いと思います。弾けるようになりたいけど、上手くできない辛い気持ちを切り替えるためにも『ごほうび』は有効な手段だと思います」との事でした。

ですがいつまでもこの方法を使うのは効果が弱く、やはり一番良いのは「頑張りを認めてあげる」事なのだそうです。

これは先輩ママの体験談の中の「後輩ママ達へのアドバイス」でも紹介していますが、とても効果があります。

自分の頑張りぶりを誰かに認めてほしい気持ちは、大人も子供も同じです。

ピアノは基本的に一人で向き合う楽器なので、練習は孤独に陥りがちです。

そんな時「上手になったね」「難しいところ弾けるようになったね」といった何気ない声掛けが、本人の気持ちを奮い立たせるのに十分な効果を発揮する事もあります。

「習いごとをしている時間が、子どもと親の両方にとって楽しく、充実した時間になっている事」、これが一番大切な事なのだそうです。