クラシック音楽の4つの時代
私の教室は現在、下は4歳から上は大人までの生徒さんが在籍しています。
学生の中では大学生の生徒さんが最年長ですが、では一体どんなレッスンをしているかと言いますと教本のレベルこそ違え、内容は小学生と似たような事をしています。
テクニックに始まり、練習曲(エチュード)、バッハ等のバロック時代の曲、そしていわゆる有名曲の4曲体制でのレッスンです。
何故一度のレッスンでこれほど沢山の曲をするのかは、クラシック音楽は時代区分と関係があります。
西洋クラシック音楽は主に大きな4つの時代に分かれていて、古い順に「バロック」「古典」「ロマン派」「近現代」と呼ばれています。
それぞれの時代によって作曲の経緯や演奏の様式(スタイル)が異なっているので、よりその時代の音楽にふさわしい弾き方や音色が出せているかに心を砕かなくてはなりません。
21世紀のピアノレッスンに、何故その様な昔の音楽の学習も必要なのでしょうか。
私はそれは「古文」と同じではないかと考えています。
作曲者の意図にアプローチする
中学校の国語で習う「古文」の中で「をかし」や「あはれ」の様に、現在も同じ言葉があるものの、今とは全く違った意味で使われている場面があったと思います。
その点を考えずに現代語と同じ意味で訳してしまうと、作者の真意と異なる解釈をしてしまう事になります。
それでは作者の意図や当時の時代背景、またその時代の人々の物の考え方や死生観を知る手立てになりません。
同じ日本語であっても現代とは違う使い方をするのだという事を理解し、そうして初めて作者の意図にアプローチする事が出来ます。
その学習の中で、1000年前の人の感性であっても現代人と通じる部分があるのを発見できる事もあるでしょう。
ピアノも「ド」の鍵盤を押せば「ド」の音が出るのですが、音の出し方、即ち弾き方が本当に自分がこれから弾こうとしている曲にふさわしいかどうか、作曲された時代と照らし合わせて演奏するべきです。
大変であってもきちんと時代を追って学習し、演奏方法を知った上で独自の解釈を加味していく事が大切だと思います。
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