やり続ける事の大切さ
2016/06/25
今日、Hちゃんのレッスン終了後にお母様と今後のレッスンの方針をお話していた時、思い出した事があります。
Hちゃんは口数の少ない静かなタイプの生徒さんですがとても頑張り屋さんで、発表会の後、大変なスピードでテキストが進んでいます。
「いつかは先輩たちみたいなピアノが弾けるようになる」のが目標で、お母様はヤル気になったHちゃんの姿に感動され、「ここまで頑張って続けてきて良かったです」とおっしゃって下さいました。
それを聞いて以前、私の教室に在籍していたある大人の生徒さんを思い出し、その事をお母様にお話しました。
ピアノを長く習い続けた事が就職活動で有利に働いた
その大人の生徒さんは数年前に当教室に通ってくれていたのですが、普段は地方銀行にお勤めの女性の方でした。
幼稚園の頃からピアノを始められ、学生の間はずっと習い続けていたそうです。
大学は県外に進学されていたそうですが、素晴らしいのは進学先でもピアノの先生を探してレッスンを続けられていた事です。
かれこれ10年以上はピアノを続けていた計算になります。
地元に戻って就職活動をしている際、履歴書の「趣味・特技」の欄には勿論「ピアノ」と書いていました。
採用試験の面接の時には、面接官に必ず「ピアノは何年くらい続けていたのですか?」と聞かれたそうです。
無事に就職を決めたその生徒さんは銀行に入行した後、たまたま当時の就職採用試験の面接官をしていた行員の方にお会いする機会があり、こう言われたそうです。
「ピアノを10年以上も続けたという忍耐力が、きっと当行に長く勤めてくれるだろうと判断する材料の一つになった」
つまりピアノを長く続けていた事が、銀行側の採用を決めたきっかけの一つになっていたのです。
頑張りは誰かが見ていると信じて
勿論彼女の場合、ピアノだけが採用の決め手になった訳ではないと思います。
ですが企業側は履歴書や面接といった少ない情報から、採用を希望する人物の人となりを知るしか手立てがありません。
なので趣味や部活、サークル活動をどれくらいの期間、どれくらい熱心に取り組んだかはその人物を知る有効な手段の一つだと思います。
ピアノに限らず、どの様な習い事でも10年以上続ける事は並大抵の事ではありません。
小さい頃は練習が嫌になったり、友達と遊ぶことを優先したくなった時もあったでしょう。
しかし「ここで辞めてしまうのは嫌だ」「あともう少し続けてみよう」と頑張ってこられたのだと思います。
その努力はきっとご本人の中でも「自分はここまでやり通す事ができたのだ」と大きな自信になった事と思います。
そしてその粘り強さが企業が欲する人材として評価され、就職の時に有利に働いたのだと考えます。
「今、自分が頑張っている事はいつか誰かに認められるのだな」と私にとっても大変印象に残っているエピソードです。
その後、その生徒さんはキャリアアップして首都圏の方へ行かれました。
きっと新天地でも持ち前の頑張りぶりを発揮している事と思います。
関連記事
-
-
2017年度 公開レッスンの様子(後半の部)
後半の部は長くピアノを続けている生徒さんを中心に、効果的なペダルについてレッスン …
-
-
スケールテストを使って、実力を発揮する練習
今日も「サマーチャレンジ」にて「ごほうびグッズ ゲット達成!」の生徒さんが現れま …
-
-
新しい生徒さんのレッスン その2
遅ればせながら、明けましておめでとうございます。 本年も「たけばやし音楽教室」を …
-
-
ピアノにおける「様式」とは?
毎週火曜日の20時57分からTBS系列で放映されている「マツコの知らない世界」と …
-
-
今年度の秋季セミナーについて
8月最終週に突入しましたが、徳島県は今日も猛暑日が続いております。 テレビのニュ …
-
-
中級にレベルアップしました。
土曜日の午前中はAちゃんのレッスンがあります。 今日は「スケールテスト」の再試験 …
-
-
中級にレベルアップしました! (令和その2)
コロナ禍中であっても、入室したらアルコール消毒、お稽古中はマスク着用で対面式のレ …
-
-
サマーチャレンジ6人目の達成者は新しい生徒さん
8月の正規のレッスンは本日が最後でした。明日と明後日は振替対象の生徒さんの為の「 …
-
-
指の体操
今日は徳島の平地でも、うっすらと雪が積もりました。 風も台風並みに強く、窓から見 …
-
-
2018年度 連弾合同レッスン その15
本日ご紹介する連弾ペア1組目は、小学4年と小学3年の従姉妹同士コンビ、Mちゃんと …
- PREV
- 私的おススメ音楽読み物 その2
- NEXT
- ピアノでも歌が大切